さちこのナース勉強blog

ナースの為の勉強blog&ママナースの日常 元ICUナースが臨床で役に立つ看護の基礎と病態をわかりやすく伝えます。ママになって経験してきたこともお伝えしていきます。

急性心筋梗塞(AMI)の治療と合併症

こんばんは、さちこです!

今日はもっと早く書こうと

思っていましたが

いろいろやっていたら

こんな時間に!

やろうかな!と思ったら

21時からの007を見てしまった。

面白かった(笑)

 

では切り替えまして

皆さん、昨日の急性心筋梗塞

特徴、症状、検査について

理解できたでしょうか??

振り返りになったでしょうか?

昨日は、本当に心筋梗塞とは

というところでしたが

 

今日はより看護に関係が

出てくる

治療とAMIの合併症について

お話ししていこうと思います。

どんな治療をするか

知っている方も

知らない方も

復習として聞いてください。

 

では始めます。

本日の流れ

 

 

 

1 AMIの治療

急性心筋梗塞で運ばれてきたら

再灌流(詰まった冠動脈の血流を

再び流すこと)を出来るだけ早く

行わなければ、心筋の壊死が

どんどん広がっていってしまいます。

なので治療までの時間が

重要であることは前回お話ししました。

再灌流の為の治療に至る前に

AMIの治療では

初期治療があります。

ココからおはなししていきます。

 

1⃣初期治療

硝酸薬の投与(舌下・スプレー・静注)

硝酸薬には動脈と静脈のどちらも

血管を広げる作用がありました!

 

AMIの治療では

硝酸薬(ニトログリセリン)の

口腔内スプレー噴霧を行います。

これにより、冠動脈の血管が拡張し

胸痛の軽減が出来ます。

末梢静脈が広がることで

左室前負荷や左室容量が軽減します。

また、末梢動脈が広がることにより

血圧の低下と後負荷軽減

心筋酸素消費量の減少

効果を得られます。

 

硝酸薬を投与してもなお

胸痛が続く場合は

さらなる鎮痛を行います。

 

鎮痛・鎮静

AMIで来た患者は

症状のところでもお話しした通り

締め付けられるような激しい痛みが

20分以上持続するので

とにかく痛みが強いです。

なのでその痛みを取ります。

 

塩酸モルヒネの静注により

鎮痛をはかります。

これにより、胸痛だけではなく

痛みによる

心筋酸素消費量抑制効果

も得られます。

でも、モルヒネは麻薬なので

麻薬のオーダーや薬局へ

取りに行くなどの手間があるので

ちょっと使用しづらいんです。

そんな時は

レペタン(ブプレノルフィン塩酸塩)

を使用します。

このお薬は、モルヒネと同様の

効果があるので、私の経験上

モルヒネより使われている

気がします。

 

また、痛みにより安静が保てないので

一緒に鎮静薬として

セルシンジアゼパムを使用し

心筋酸素消費量を抑制します。

 

アスピリンの咀嚼服用

血小板凝集抑制のため

アスピリンを投与します。

早急に効果を得るために

噛み砕いて服用してもらい

これ以上梗塞が起こらないように

します。

全例で内服してもらいますが

アスピリンのアレルギーが

ある場合は内服できないので

注意が必要です。

 

酸素投与

以前は全例で

酸素投与していましたが

現在はSPO₂=90%以上

とれる場合は推奨されていません。

なので状況により酸素投与は

変わります。

 

2⃣再灌流療法

・ST上昇型心筋梗塞の場合

 再灌流療法を行います。

 

⓵primary PCI

発症後12時間以内であれば

速やかに行う。

 

血栓溶解療法

発症後12時間以内

緊急PCIが行えない場合に施行

 

⓷CABG(冠動脈バイパス術)

PCIが不成功もしくはPCI

血栓溶解療法が適応できない場合

に手術を行う

 

・非ST上昇型心筋梗塞の場合

冠動脈造影を行い、適応があれば

PCI or   CABG を行います。

適応がなければ薬物治療を検討。

 

3⃣薬物治療

①抗狭心症

β遮断薬、硝酸薬、Ca拮抗薬

 

②抗血栓

抗血小板薬(アスピリンに加え、

ステント留置をするならクロピドグレル

またはチクロピジン

抗凝固薬(ヘパリン)

 

③その他薬物

スタチン、ACE阻害薬、ARB

 

などを使用しながら

治療を行います。

 

2 AMIの合併症

 合併症の種類は3つ

不整脈心不全、心原性ショックです。

 

不整脈

不整脈が生じる原因は

虚血による電気的不安定性です。

急性期に不整脈が起きやすい。

PVCが最も多いですが、

単発のPVCは治療はいりません。

致死的なVFやVTでは速やかに

除細動を行う必要があります。

 

 

 心不全と心原性ショック

 この2つを一緒に説明していきます。

 

脆弱した梗塞部の心筋

心内圧に耐え切れずに断裂する。

これにより突然の心拍出量の低下が生じ

急速に心不全が進行します。

そのため、緊急及び早期の

外科手術が必要です。 

 

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今日はこれで終わりです☆

どうでしたか??

治療と合併症について 

復習になったでしょうか?

少しでも理解の助けになれば

嬉しいと思います。

ではまた書きます☆彡('ω')ノ

 

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