さちこのナース勉強blog

ナースの為の勉強blog&ママナースの日常 元ICUナースが臨床で役に立つ看護の基礎と病態をわかりやすく伝えます。ママになって経験してきたこともお伝えしていきます。

狭心症発作の対応と薬剤①

こんにちは、さちこです!

今日は、一日開けて狭心症のこと

またやっていこうと思います!

今日のお題は狭心症発作と薬剤です。

看護学校でも習いましたし、

国家試験にも出題されますね。

狭心症発作時に使用する薬剤といえば

○○舌下なんてよく言いますね。

さて、何のお薬でしたでしょう。

きっと多くの人があれだ!

と思ったことでしょう。

でも実際自分が発作の時に

当たるとパニックになったり

しませんか??

私は患者にはわからないように

パニックになります(笑)

でもそんな時ちょっと

知識があるだけで対応が変わります。

これを機に振り返ってみてください★

 

では始めます。

 

本日の流れ

 

 

 

1 狭心症発作が起きたら…??

自分の患者が狭心症の発作を起こしたら

まずあなたは何をしますか?

発作が起きたらまずは安静にしてもらい

冠動脈拡張作用のあるニトログリセリン

を使用します。

発作の時よく医師から指示で

ニトログリセリン舌下orスプレーして!

といわれますよね。

即効性があってすぐに効くので

舌下やスプレーが用いられます。

ニトログリセリン使用時は

座位もしくは横にもたれかかるなど

安静を保つ体位で使用します。

また、発作の誘因、時間帯、痛みや

絞扼感の部位、持続時間、強さ、

どのような種類の痛みか、

他の症状の有無など本人より聴取し

バイタルサインの変動に注意して

観察を行います。

 

 

2 薬物治療にはどんなものがある?

では次に、狭心症の時に使用する薬剤

についてお話ししていきます。

狭心症心筋の酸素需要に対して

供給が不足して起こります。

狭心症薬はこのバランスを是正する

方向に働きます💡

 

ではまず硝酸薬について

お話しします。

最初に先ほどから出ている

ニトログリセリンもこの種類に

入ります!

 

硝酸薬

硝酸薬と呼ばれるお薬は

ニトログリセリン

 ≪ニトロペン、ミオコール≫

・硝酸イソソルビド(ISDN

 ≪ニトロール、フランドール≫

・一硝酸イソソルビド(ISMN)

・ニコランジル(Kチャネル開口薬で

 末梢血管拡張作用のお薬ですが、

 硝酸薬としての作用を併せ持ちます。)

などのことを言います。

 

作用の機序

硝酸薬はNO(一酸化窒素)

分子に持っています。

このNOが細胞から来た指令を

細胞内に伝える情報伝達物質を

活性化させる。

これにより細胞内の生理的な

情報伝達物質であるサイクリックGMP

(cGMP)が生成されます。

このサイクリックなんちゃらは

プロテインキナーゼという酵素を活性化

させる働きがあり、それによって

細胞内からのカルシウム排泄が

促進される。

カルシウムが細胞外に

出ていって排泄されることで

血管平滑筋の弛緩するのです。

 

※カルシウム=

心筋の収縮する力を増強させる

働きをします。

なので、カルシウムが排出されれば

血管の弛緩が起きますよね💡

 

硝酸薬は主に太い動脈・静脈

作用します。微小血管には

作用しません。

低用量では、主に静脈系に作用し

高容量では、動脈系に作用します。

 

静脈系の血管が拡張することで

静脈に蓄えられる血液量が増加する。

それによって心臓に戻ってくる

血液量が減少し、前負荷の軽減

になります。

そして、動脈の血管が広がることで

血管抵抗が低下し、血圧が下がります。

これにより後負荷の軽減が出来ます。

この両者の作用の結果

心臓の仕事量が減少するので

だいぶ楽になります。

 

ニトログリセリンである

ニトロペンは舌下錠として

ミオコールは静注薬として

使用されます。

また、硝酸イソソルビドである

トロール、フランドールは

肝臓代謝されて一硝酸イソソルビド

に変化します。その効果を

発揮するために経口薬で使用できる

特徴がある。貼付薬としても

使用されることも多いです。

ちなみに貼付薬はフランドールテープ

ですね!

 

副作用

血圧低下や頻脈、顔面紅潮などが

あります。

また、頭痛などの症状が

出る人もいます。

 

頭痛はほとんど一過性のことが多いです。

治まらないときはアスピリンの投与で

良くなります。

 

💡

硝酸薬を長期にわたって使用すると

耐性が起こり、薬が十分に効かなくなる

ことがあります。

そのため、使用料や頻度は十分に

考えなくてはならないです。

 

 

他にも狭心症で使用するお薬は

大きく4つほどあるのですが

今日はニトログリセリン

お話ししました。

あと4つも書くと長くなっちゃうので

今日はこの辺にします。

どうでしたか??

今日の発作の時の対応を読んで

振り返りになりましたか??

是非現場で発作に遭遇したら

冷静に今日学んだことを

活かしてみてください!

常にイメージしておくことが大事

ですからね!

 

ではまた続きを書きますので

待っていてください★

 

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