さちこのナース勉強blog

ナースの為の勉強blog&ママナースの日常 元ICUナースが臨床で役に立つ看護の基礎と病態をわかりやすく伝えます。ママになって経験してきたこともお伝えしていきます。

術後管理 麻酔による影響

こんにちは!(^^)!

今日も暑いですね。暑すぎて食欲がなくなっちゃいますね・・・

夏バテですね。こんな時はそーめんが一番です(笑)

8月だし、暑いしいろんなところに行きたいという気持ちはだいぶ高まっていますが、

今年は少し自粛です。健康が一番ですしね。

 

そんなわけで、今日もblogでお勉強していきます。

 

今日のお題は、術後管理のなかでも麻酔についてお話しようと思います。

 

本日の流れ

1 麻酔の目的

2 麻酔の種類

3 全身麻酔の効果と合併症

4 全身麻酔後の覚醒の観察

この4つをお送りします☆

1 麻酔の目的・効果 

【目的】

麻酔には3つの目的があります。

 

鎮痛鎮静不動 です。☚これ、なかなか大事!( ..)φメモメモ

 

言葉の意味を見ていくと・・・

鎮痛:痛みの除去

鎮静:意識レベルを下げ、患者が手術を受け入れやすい精神状態にすること

不動:術者が手術をしやすい術野を提供する

 

こんな感じです。

 

2 麻酔の種類

麻酔には、大きく分けて全身麻酔局所麻酔があります。

 

全身麻酔

麻酔薬を中枢神経に作用させて、意識を消失させる麻酔法です。

静脈麻酔吸入麻酔があります。

 

・局所麻酔

局所的に麻酔をかけること。全身麻酔と併用することがあります。

局所麻酔は全身麻酔と違って、患者は意識がある状態であるため患者にその都度状態を確認することが出来ます。

局所麻酔には、伝達麻酔浸潤麻酔があります。

伝達麻酔は、硬膜外麻酔・脊椎麻酔・仙骨麻酔・そのほか神経ブロックがあります。

浸潤麻酔は、麻酔をかけたい部分に直接注射をして麻酔をする方法です。

 

今回は、術後の管理についてお話ししたいので

全身麻酔のほうを説明しますね!

 

3 全身麻酔の効果と合併症

全身麻酔の効果】

全身麻酔には、①意識の消失②痛みの消失③筋緊張の消失④有害反応の抑制

の効果があります。

 

全身麻酔の副作用】

全身麻酔中・麻酔後の合併症としては

・呼吸器系

 気道閉塞、声門・喉頭けいれん、気管支けいれん、無気肺、肺水腫など

 

・循環器系

 低血圧、不整脈、心停止、高血圧など

 

・その他

 嘔気・嘔吐、体温低下、悪寒戦慄、興奮・せん妄など

 

◎悪性高熱症

全身麻酔開始後、吸入麻酔薬や筋弛緩薬の投与を誘因としておこり、筋硬直に続いて40℃以上の高熱、あるいは15分で0.5℃以上の体温上昇、頻脈、チアノーゼ、アシドーシスを生じる疾患です。

発生頻度は低いですが、若年男子に多いです。PaCO₂上昇、高カリウム血症、CK上昇、ミオグロビン尿などが認められます。

 

対応としては、手術を早急に中止し、酸素投与、輸液投与と全身冷却、アシドーシスの補正を行います。

悪性高熱症は、遺伝的因子の関係もあるので術前の近親者の麻酔歴の聴取も大切です。

 

★私は悪性高熱症はまだ見たことがありません💦

あ、プロポフォール(ディブリバン)で似たような症例に当たったことはあるけど・・・

それは5年と3か月集中で経験したけど2例ぐらいしか経験がありません。

それも多いほうだと思います(;^_^A

 

4 全身麻酔後の覚醒の観察

麻酔覚醒の観察は、麻酔侵襲に対する反応の評価として、重要です。

全身麻酔からの回復は、循環⇒意識⇒呼吸の順に回復していくことが多いです。

意識が覚醒し自発呼吸が十分であることが確認出来たら、気管チューブは抜去(抜管)します。

 

【覚醒の確認方法】

・名前を呼ぶと開眼する、返事をする場合 ⇒ 脳が起きている(覚醒している)

・深呼吸の指示に応じる      ⇒筋弛緩がとれている、全身不動はとれている

・下顎を押し下げると抵抗感がある ⇒ 覚醒している

 ※初めから口が開いている場合は未覚醒

・看護師の手を握らせて、その手をぶら下げた状態で5秒ほど握っていられる

 ⇒筋弛緩が取れている

 

★私が覚醒の確認をするときは、名前を呼んだり、握手したりして覚醒の判断をしています。

「○○さんわかる?返事してみて~。私の手握ってみて~」みたいな感じで、声掛けしてます。

一緒に四肢の動作確認として、両上肢と両下肢がどのぐらい動かせるか確認したりもします。

麻酔による脳への影響がないか四肢の動作を見ることで、確認してます👆

 

 

【覚醒後】

麻酔は手術終了とともに覚醒するように調整されていますが、意識喪失中の時間感覚はないので、患者自身は覚醒してもまだ術前のような感じがしています。

患者は、痛みや悪寒、全身の苦痛、不自由さを感じながら聞きなれない物音で覚醒します。

★私も全身麻酔を経験しましたが、術前不安で押しつぶされそうだったからか、術後病室に戻るときベッド上で泣きながら怖いよ~と言っていたそうです。本では読んでいたので、知ってはいましたが本当に時間の感覚がないんですよ(笑)

 

現状認識が出来ていないため、ルート類(点滴など)の抜去、傷口に手を伸ばしたり、自分で寝返りを打ったりと術後の管理上危険な動作を行ってしまう恐れがあります。

 

そのため、患者から目を離したり、手の届く距離から離れてはいけません。はっきりと覚醒するまでに不穏状態(混乱し理性が保たれず、危険な行動を起こしてしまう状態)になる患者もいます。特に高齢者やアルコール依存症の患者は不穏状態になりやすいので注意が必要です。

また、疼痛や膀胱充満、低酸素状態、気道異物(痰など)の苦痛が原因で不穏になることがあるので、術後は細やかな観察と対応が必要になってきます。

 

 

【麻酔薬を切って数時間以上たっても完全に覚醒しないとき】

①麻酔薬などによるもの

 ・薬剤の過量

 ・排出障害(肝・腎機能障害、肥満、高齢者

 

②低酸素血症によるもの

 ・局所性:脳の血流障害、腫瘍、脳圧亢進などの脳の病変によるもの

 ・全身性:換気障害(肺・気道の障害)、酸素濃度、酸素吸入不良によるもの

 

③循環障害(低血圧、ショック)によるもの

 

④血液組成異常によるもの

 

⑤低体温によるもの

 

これらのことが考えられます。術前・術中の情報をもとに考えられる原因に応じた観察をしながら対応することが大切です。

 

こんな感じです。

今日はこの辺で終わりにしますね!

また今度、術後の呼吸や循環についてもお話ししますね('ω')ノ

 

 

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術後管理について麻酔による影響をブログに書いてみました!よかったらみてね⭐️http://saccyan-kango.hatenablog.com